テクニカル通信│映像の「きれいさ」と「保存日数」を左右する ― ビットレートとは?

防犯カメラ運用の肝、ビットレート設定の基本と実践

「画質をもっときれいにしたい…」「録画日数が足りない…」
そんなお悩み、ビットレートの調整で改善できるかもしれません。

今回は、防犯カメラにおける「ビットレート」の基本と、目的別のおすすめ設定を解説します。

◆━…‥【ビットレート設定の基本と実践 目次】 ‥…━◆
1.ビットレートとは?
2.ビットレートを高くするとどうなる?
3.ビットレートを低くするメリットと注意点
4.解像度別の目安設定(例あり)
5.よくある誤解とQ&A

1. ビットレートとは?

ビットレートとは、1秒あたりに使用するデータ量 を表す数値です。
単位は「kbps」「Mbps」で表され、映像の品質・保存容量・通信帯域に直結します。

2.ビットレートを高くすると?

  • 映像が鮮明になり細部まで確認できる
  • 動きの速い対象物でもブレにくい
  • 保存容量や通信帯域を大きく消費する

ビットレートを低くするメリット

  • 保存容量を節約でき、録画日数を延長可能
  • ネットワーク帯域の負担を軽減
  • 過度に下げるとノイズやブロック感が出て視認性が低下する

解像度別の目安設定

カメラ解像度 推奨ビットレート 用途
200万画素(フルHD) 2〜4Mbps 一般的な監視・バランス重視
400万画素(4MP) 4〜8Mbps 細部確認が必要な監視
800万画素(4K) 8〜16Mbps 高精細映像を重視する現場
※コーデック(H.264 / H.265)によって実効値は変動します。

よくある質問

Q. ビットレートは高ければ安心ですか?
→ 必ずしもそうではありません。
 用途に応じて適切に設定しないと、録画期間の短縮や通信トラブルにつながります。

ビットレートの最適化は、映像品質と保存効率を両立するための重要なポイント です。
既存の設備でも調整できる場合がありますので、ぜひ一度ご確認ください。